讃祈歌。
といっても知る人は、
よほど仏教歌に関心のある方くらいだろうか。
すでに、故人となられてしまったが、
真言宗智山派智韻寺住職の新堀智朝尼が
世に問うた仏教歌(その範疇にはおさまらないが)である。
新堀師とは、奇遇としか言いようのない出逢いから
ご縁をいただいて長いお付き合いをさせていただいた。
智韻寺がまだ寺として格付けされる前、
つまり代々木教会(真言宗)としてあった時代からの
細に渡って、支えてくださった恩師である。
今の浅草の店の開店した際に、祝福して
詠唱団の数名を引き連れて来られて、
讃祈歌を玄関口で詠唱してくださった。
ふっと旋律が口をついて出てくる。
いとけなき子らに
よみじを照らしつつ
みてには乳(にゅう)び
たれさせたもう
南無観世音・・・・・
オンアロリキャソワカ
今日は父
明日は母よと
呼ぶ子らに慈悲の雨ふる
晴れをまたなん
・・・・・・