反面教師

Tさんから久々にメールが来た。
「秩父に行くんですね。頑張って。でも無理しないように」
と。

彼は、四国を始めあちこち先に回っているから、大先輩である。
このブログを読み心配して連絡してくれたのだろう。
心から感謝した。

それなりに正月から足を鍛えてきたつもりなのだ。
腰が悪いので体を折り曲げる運動はしたいけれど無理できない。
大丈夫かなと思いながらも自転車で回ることは諦めていない。

30年眠らせていた愛車をコツコツ手直しして、
最近ようやく走れる状態まで復活させた。

初乗りが上さんの故郷でとなった。

三十数年ぶりに、レーサータイツをはいてジャケットを着てグローブをはめて
レーサーシューズは・・・間に合わなかったけど・・・
とにかく久しぶりの感触なのである。

純農村地帯の田んぼの合間をロードレーサーを駆って走った。
始めこそこんな苦しい姿勢だったっけ?と戸惑いもあったのだけれど
暫く走れば、体に染み付いた感覚は、忘れようがない。

おかげで東京に帰ってからも、足も腰もすこぶる調子がいいのだ。

ちょっとそこまで出かけるにも、つい走ってしまう。

ママチャリで出かけようものなら、ギヤが軽すぎて足が回りすぎてしまう。

気づくとベルトの穴がひとつ縮んだ。
ひょいひょいってなもんである。

ただ、
ただ・・・、
記念に撮ってもらった愛車とのツーショット写真は、
とてもとてもこの世のものとは思えない腹の醜さを露呈した格好となって
ナイーブな僕の心を突き刺した。

まあいいや。
「油断するとこうなるぞ」と反面教師としよう。