テレビで藤野高明さん(70)のことを知った。
両眼失明、両手とも手首から先がない。
終戦間もない子供時代、河原で拾った金属筒が不発弾とも知らず、遊んでいるうちに爆発。
共にいた二歳年下の弟の命を奪い、自らも二重苦の身体となった。
腕のない氏は盲学校からも拒否された。
指先が使えなければ点字が読めないからだ。
ある日、ハンセン病の患者さんが唇で点字を読むことを知った。
彼は一念発起し独学で唇で点字を読む訓練をした。
二十歳を過ぎてようやく盲学校中学部に編入した。
現在、聾唖学校教師を務めあげ第二の人生を講演活動などに送っている。
そんな氏が、人生を振り返り、
「自らの人生は人に支えられ感謝できる人生だった。生まれてきてよかった」と語る姿に涙を禁じえなかった。
http://mainichi.jp/universalon/clipping/archive/news/2009/01/20/20090120ddm012040005000c.html