今の若い人はあまり見たことないだろうなあ。
最近の車は随分良くなった。
ぼくら子供の頃のは、ホースのジョイント部や使い過ぎのホース本体によく傷があって、小さな穴があいていたものだ。
作業のおじさんがバキュームして加圧するたびに、ホースから黄金の水が噴出していた。
それをよけながら学校に通ったものだ。
吹きかけられたことは幸いにもなかったが、車が去ったその後には・・・ご想像通りの光景が見られた。黄金の湖。
さて、この吸い取られたブツはどこに行くのだろう。
調べてみると、屎尿処理施設に持ち込まれ、無害化されて川に放流されるとなっている。
石川英輔の大江戸事情などを読むと、江戸時代までは(大正中期まではそうだったらしいが)貴重な資源として買い取り業者がいて貴重な売買の対象になっていたというのだから驚きである。
完全にリサイクルのシステムができていたのである。
大正時代、硫安など化学肥料の台頭で屎尿サイクルの輪は急速に崩れたと言う。
でも、これほどの人口を抱える大都会。食べれば間違いなく排出される黄金色を文字通り黄金にできないものなのだろうか。
いつまで、捨てるしかないという発想を持ち続けなければならないのだろうか。
臭いすら処理されている無臭のバキュームカーを前にふと思った。