ふと気づくともう一年もまともに自転車に乗っていない。
秩父を半分終えてからすっかりおとなしくなった。
僕の中ではママチャリは自転車のうちに入らないので、ロードかランドナーでの自転車ツーリングのことなのだが。
禁断症状が出てもよいのにこう長くじっとしていられるのは、朝のジョギングにエネルギーがそがれているからだろう。とも思う。
30年ぶりに復活したマイ自転車は、いつでも乗れるようにスタンバイ状態なのだけれど
乗らない二番目の理由がある。
握力が落ちた。
あきれるくらい落ちてしまった。
以前は一人で大型の仏壇くらい持ち上げていたのが夢のようだ。
要するに、握力が弱くなると言うことはつまるところブレーキの効きが悪苦なることを意味している。
最近のブレーキシステムは30年前と全く異なっていて、自動車で言えばパワーブレーキみたいに僅かな力で大きな制動力が得られる。
僕の時代の自転車は、人の力:制動力が1:1、下手すれば、1:0.5なんていうのもざらにある。
よくこんなブレーキで山道を70km80kmで下っていたものよと驚く。今にして思うと。
独身時代とい身軽さもあったのかもしれないが、スピードがとにかく怖くなかった。
何キロ出ていようが砂利道だろうが、すっ飛ばしていた。
こぶし大の石があろうが、大穴が口を開けていようが平気のへいちゃらだった。のにー。
変われば変わるもんだ。とあきれる。
以前、子供たちと伊豆修善寺のサイクルスポーツセンターの山周りコースを走ったとき、貸し出しの慣れない車と言うハンディーもあったけれど、子供らは親の心配をよそにノーブレーキで急な下り坂をすべり落ちていった。「怖くないんか!」心で叫んだ。
今の自転車で巡礼を一回り終えたら、最新の自転車を作りたいなあ。
もちろんブレーキ操作の楽なやつで。