これは捨てられたガムの跡である。
しかもまだ新鮮。まだ口に入れれば噛めるほど・・・するわけはないが!
紙にも巻いていないし、その量的なことを推察するに、板状のものではなく、ブロック状の小分けしたタイプのものであろうことは判別できる。
ということは、包装紙もついていない・・・
いやいやそうではないだろう。
噛み尽くしたカスを口からぺっと吐き出したに違いない。
我が店がある商店会の通りはつい最近、敷石を敷いて浅草寺参道としての面目を一新したばかりなのだ。
が、その工事を行っている真っ最中にも、敷かれたそばから、僅かな面積のまっさらな敷石の上にガムの吐き捨てが行われ、石工の職人を怒らせていた。
「やる気なくなっちまうよ!!」
この嘆きが聞こえるだろうか。
まだ、人も歩かせていない、まっさらな御影石の敷石上にである。
職人でなくとも腐らせるのには十分な材料である。
商店会では毎月第一日曜日の早朝に集まって道路の掃除をしている。
ゴミ一つなく清める。
夕方には、煙草の吸殻がちりとりいっぱいに拾えるほどになる。
草木の茂みには、缶やペットボトルコンビニの弁当がらが隠し捨てられるのも日常茶飯事。
日本国よ、どこまでモラルが下がればよいのだ。
じゃあゴミ箱を設置したいと思うことしばしばなのだ。
「止めたほうが良い」必ず帰ってくる答えなのである。