龍神さま

いつものことなのだけれど、お気に入りの作品(商品と思っていない)がお嫁に出るときは嬉しい半面一抹の寂しさがいつも伴う。

商人って誰もそうなのだろうか。

苦労して造作をつくりあげた対象であればなおさらなのだ。

龍神さまは、お客様からイメージを伺い、画を起こし、描き直し描き直し形にして仏師に渡す。

そこからもやり直しやり直ししながらイメージに近づける。
画は自分で起こすとしてもぼくの要望に応えてくれる彫り手がなければできないから、今は少し難しい環境になっちゃったかな。

それだけに「売れ残りでしょ、安くしなさいよ」なんて言われるともう残念で仕方なくなる。

本当によさを分かって下さる方を待つことになる。。。

お寺に収まっていただけるようで思い残すことはない。

・・・のだが・・・・

ネックレスから念珠へ

最近はネックレスの持ち込みが多い。

形見で頂いたネックレスをもう付けることがないまま眠っているより念珠に直せるものならとの思いで持ち込まれる。

こちらは、甲府の宝石園のタグが付いたままになっていた。
一度もつけないままだったのでしょう。

通し糸を切って穴の状態を確認してみます。

あ!これなら大丈夫。

日本国内の磨きのようで、玉穴の磨きに繊細さが感じられた。

ということで仮通し。

あとは、編み込みをして房をつければ完成。