宝飾品からの改装

この仕事をしていると、「珠」のものならなんでもごじゃれと思われるのか、様々な個性を持った製品が持ち込まれ、修理の依頼が入ります。

つい先日創らせてもらった華鬘(けまん)の房もそのひとつですが、ストラップあり、羽織紐、仏壇の取手房、ネックレス、指輪、ワイヤーブレスレット・・・etc.
と、本当に様々です。関連性のあるものだから、やれませんとは言いたくないし、その心を知ってあえて持ち込まれるものもあります。

今回は、玉を利用して念珠に仕立て替えというお仕事。

まず、
孔雀石のネックレスです。

グラデーションに加工しているので、ちょっとやりにくいのですが、使用する石の配置によって男性用や女性用が作ることが可能です。


ネックレス用なので穴繰りはこんなものです。

完成!

こちらは切子水晶のネックレスです。

親玉や二天玉を足してエイヤッ!

こうなるわけです。

眠っている宝飾品はまだまだあるのでしょうね。

休眠のままにしておくことを考えれば、活かしきるということの方がいいに決まっていますから、腕を磨くしかないようですね。

我を捨てる・・・

朝から近所で一騒動があった。

家事や喧嘩というわけではないのだが、結果としては警察や消防も駆り出されたという意味では似ている。

ひとり暮らしの老人がここ二三日姿を見せないね。というご近所さんからの相談がことの発端だった。

足も悪く、倒れればなかなか立ち上がれない。

でも悠々自適の生活をエンジョイしているといえばそう言う事なのだろう・・・か。
そんなことから、ご近所さんで見守り隊を立ち上げて見守っている。

が、二三日姿がない。

電話も出ない。ドアも鍵が掛かっている。
となれば、地域にある支援センターに電話をかけ相談をとなり、警察に、消防にということとなって十数人の救護隊ということになったハシゴまで動員して窓を叩き人名がかかっているのだから、鍵を壊してという選択まで進んだのだが、、、

ようやくのこと救助の消防隊員が部屋の中を覗くと・・・
「なんだ!人が飯食っているのに」

と家の中から立腹の家人の声。
長い時間かかって玄関の戸を開けると・・・・不満タラタラ。

あのね~。そういう時は「どうもありがとう」が返す言葉なんだよ。

TONもいろんな人の死を見てきた。

仏様になる。というけれど、昨日まで我の強いあの婆さんが、「〇〇ちゃんありがとうね」と急に優しくなったんだよね。

といわれたこともある。決まってぼくの反応は「気をつけたほうがいいよ」と答える。
何日もしないで「婆さんが死んだ」と電話が入る。

なぜだろうそんなことは数え切れない。

彼岸に渡る準備なのだろうか。
昔、母ともよくそんな話をした。

「未練を持つものを捨てないと彼岸に渡れないからね。
我もおいていかないとね。だから子供になっちゃうんだ」

ちょっと霊感のある母の言葉だった。
思い出した。

あの人はまだまだ大丈夫。
長生きするわ。

屋久杉大玉腕輪

通常の屋久杉の大玉(10mm)にアラカルトでトルコ石とインカローズを足しました。

トルコ石は腕輪用で穴が少々小さかったので、正絹紐は通りません。
しかたなくゴリゴリ自分で開け直しです。
ただ、トルコ石やラピスならば、専門工具がなくともヤスリ一本あればこんなことも朝飯前のTONです。

屋久杉の素材がだんだん手に入りづらい環境になってきていますね。ちょっと心配です。

老山白檀のようになってもらいたくないものです。
誰が今のような老山白檀の入手困難状態を予想していたでしょうか・・・

芳醇な屋久杉の香りは、ナチュラル志向の方には、正しく「グー!」でしょうね。