浅草のそら 今日は天長節

昭和一桁の母は、天皇誕生日とはついに口にしなかった気がする。

戦前の日本の祝日の名称は実に奥深く重々しく美しい響きがある。天長節とは要は天皇誕生日なのだ。が、だから?なのだ。天皇陛下のお誕生日。はい。そうですね。だから?なのだ。

天長節と聞くと、天長ってなぁに、てんってなあに、節ってなぁになのであり、子供の好奇心をすこぶるかきたててくれる。

戦後、特に平成以降くらいからだろうか日本語が乱れると言われて久しいが、国の中心に据えられている記念行事や説明が平易に平易にと流されて流されていけばいつかは真っ平らの言葉にならざるを得ないのではなかろうか。

日本は2680年の歴史を刻んできたお国柄。その国に住む者として歴史を常に背負える言語と環境にいたいものである。