白檀平玉の応用

108本連の腕輪用にと思って磨ってもらった老山白檀の平玉だけど、老山がこう高騰しちゃうと108玉にするとえらく高価になっちゃうので半繰(54玉)にしてみました。

いっそ親玉、二天もポイントにしてみようかなと本翡翠を差し込んでみました。

王の石というだけあって貫禄は十分。

琥珀だと同系色でいいかも、一石飛ばしに小玉を差し込んでも面白そう、はたまた・・・次から次に想いつきが暴走しようとするのでいい加減にストップ。

基本は。このへんまでだよね。

うつくしの香

数奇な運命を辿ってきたがようやく本製品で落ち着いた。

歌舞伎の名門の役者が起縁となってその監修により香りが創られた。

鬢付け油か役者にほのかに漂うそんな白檀をベースとした香りが何とも言えず人気を博したが理由あってその手を離れもう再販されないのだろうかと半ば諦め基調だった。が、今日パッケージも新たにリリースされた。

良かった。お客様からも何度か聞かれていて、答えに窮するなんてことも。なんと答えて良いやら、まぁそれだけ根強い人気があったことの裏返しといえば裏返し。でもね情報も出さないで時間をかけすぎだよーと販売側からは思うのだが、さて。どうなることやら。

香りはもとのまま。白檀ベースの甘い香りは変わらなかった。

記憶の糸とは

そうだったのだ。

10年前の今日を思い出した。石巻の猫島に行った日だった。

浅草から10tトレーラーで大猫のオブジェと支援品を持って商店会の仲間と藝大の院生とで足を伸ばしたんだった。

人で賑わっていたであろう石巻駅前のスーパーも商店街も地盤沈下と津波と内水の影響で見る影もなく荒れ果て、小高い丘の上に不規則な石ころが転がっているかのように遠目に見えたものは凝視すれば墓石の成れの果てだった。子供たちが渡っていたであろう小学校前の歩道橋はその上部までゴミが引っかかったままだった。

夕べ車内で仮眠した石巻港の渡船場で朝眼を覚ました時の光景の凄まじさは生涯忘れることができない。

大好きな潮の香りも流れ出たオイルと相まるとこんなにも嫌な臭いに変化するとは、凄まじい光景と相まって記憶にしまいこまれた。初めての経験だった。

でもまだたった10年前の話か。。。

猫島は1mの地盤沈下で港が使えない状態。オブジェを船から下ろせるかがまたまた問題。
大船渡に北上する途中での光景。思わず泣いた。