浅草のそら  三月十一日

そう。。。
あの時もこんな朝だったよ。

11年経ったとは。

普通に朝を迎え、普通に仕事して、普通に食事をして、普通に仕事を終えて帰路につくはずだったのだから。

遅い昼食を食べていると足元から揺さぶられた。大丈夫だろうとタカをくくっていたのに。

普通なら収まる揺れも何十秒かを過ぎるのにますます激しくなって、こらあかんと店内に飛び出した。棚に陳列していた商品が揺れに合わせてポンポン飛ぶ。軽い香炉は目も当てられない。手で押さええようとしても自分が揺れているから捕まるのが精一杯。

店の子はお客様とスクラムを組んでこらえている。

どこかで外壁の落ちる音がする。外に逃げるのは危ない。かえって外に出るのは危険だと咄嗟に判断できる。そんな揺れが何分続いたのか。

今朝の東武橋
以前はここに枕橋そばがあった。ちょっと風情があったのだが。
お年寄りが一人で店を開けていたのだがいつからかシャッターが開なくなってしまった。

11年前の浅草のそら 真っ青だったね。