またまた・・・

どうしてこう雑な仕事をするのだろう。

錫杖本体の取替えのためお預かりし、作業をすると案の定。

錫杖がガタガタするので予想してはいたのですが、やっぱりと言う感じ。
本体がよく今まですっ飛ばなかったものと思うばかりです。

新しい錫杖本体を取り付けるために、削り直します。
錫杖は、一本一本わずかながら形状が異なります。鋳揚がったあとのバリも完全に取れるわけではないので、それこそ凸凹をあわせながら削らないと、特に黒檀などの唐木物の柄だと、木が遊んでくれませんから内法どおりきっちり寸分たがわずに調整しないといけません。

錫杖の内法に沿って1mmの狂いも生じないよう注意深く削ります。

右は取り付ける新たな錫杖です。焼き入れしてあるのでいい音です。

さて、終了です。

今度は、がたつきゼロ。

もう木が折れない限り大丈夫です。

雨ニモ負ケズ・・・

雨ニモ負ケズ
風ニモ負ケズ
大型低気圧ニモ負ケズ

えーい。低気圧がなんだってんでぃ。。。。

こちとら江戸っ子でぃ。。。。

よっぽど上さんの低気圧のほうが怖いぜぃ。。。。。

ことば

お手紙を頂いた。

ブログつながりでお友達にさせていただいた神戸のお客様から、長く続けてこられたおお店を閉店しますというお知らせだった。
驚いた。あんなにいきいき料理創りをなさっていたのに。。。まだ若いよ。。。どうするの。。。。

きっと、眠れぬ夜をも悶々としながら、苦渋の決断をされたんだろうと行間から滲み出る「気」が胸を刺すようだった。

料理人であるオーナーの故障からとあった。
体の不調で存続できないとなることはどんな思いだったろうか。

お手紙を書こうと思って筆をとるが一行も書けないで筆をおく。

昨年、被災地に支援物資を持っていった。

学校の職員室に案内され、紹介していただいた。
一言お願いしますと振られたが・・・・石巻から北上した道中の景色が頭の中を巡り巡って、言葉にならなかった。

ぎりぎり限界のその場に置かれると、言葉と言うのは無力なものだとついぞ思ってしまう。
でも言葉によって生きると言うことも、それなりに生きてきたTONの人生の中で経験もしてきた。

心がことばという生きた記号の真ん中に住みついていてさえくれているなら、きっと生きた言葉となって相手を生かすことができるのだろう。

だから、今、発した言葉は、どういう動機で発した言葉なのか、常にチェックする。

お逢いしたなぁ・・・・

突然行って驚かそうかなぁ。。。。

桜ぶらり

膝を壊して、ぐずぐずしている間に1年経過してしまいました。
毎日欠かさず走っていたのだから、その落差は大きい。

もうだめ。気持ち悪くてじっとしていられない。

ということで、ちょっとおそめの朝に飛び起きて、パッパーと準備してとにかく飛び出したTONでした。

コースは、いつもの隅田川コース。

桜の顔を見ておこうとも思ったのですが、案の定、川風は植物には春を遠くするらしく、桜の蕾はまだ固いまま。

4月にこの状況は、過去そうなかったような・・・・

観光案内にツリーのビュースポットっていろいろ紹介されているけれど、実はどこからでもきれいに遠望できます。

薄く日も差していたのですが・・・・

嵐の前の静けさということのようでした。

お手伝い

念珠のお直しを受けた。
腕輪念珠が数本なので、10分も待っていただいただろうか。

中に一本だけ珍しい造りのものが含まれていた。
込み入った作りで、玉も日本のものではない。
おや?っと思ったが人が作ったものならどうにか直る。

ただ、しかし、その一本は思いいれのありそうな重みを持っていた。

始め威丈高な感じで預けられたお客様が、気付くと背後にいらっしゃった。

手元をじっと見ていらっしゃる視線が何かを訴えている。
「これでお終いですからね」とTON。

「この持ち主は鳶の仕事をしていたんですよ・・・」と一言。

弟分の若い鳶。
生前から「兄貴にあげるから」と、話していた・・・
若くして旅だった弟分の形見として、お守りとして生きる念珠。

「ありがとう。ありがとう・・・・」
目が潤んでいるようにも見えた。

当たり前のように作らせていただいただけなのに、感謝していただける。

ありがたい仕事だな・・・・