記憶

四万六千日の最中は、毎年めったに会えない方との出逢いがある。
あまりに自然な成り行きで再開するので、
いつも不思議な感覚でならない。

混雑していた店内に背を向けて、
懸命に作業中、視線を後ろに感じた。

振り返ると、そこに、女性が作業を覗き込むように立っていた。

瞬間、あ!と思い出す。

名前こそ出てこなかったけれど、
以前、カナダに移るということで、
向うで切れて困ることのないようにと、ブレスのゴムを強化したのだ。

話をすると、「あれから15年ね」と言われる。
15年?

昨日のように感じる。
ヒューっと当時に戻ってしまったのだ。

次々に会話の内容が思い出された。

最近は10歩歩いたら、何しに動いたのか忘れてしまうと言うのに…

ぼくの記憶の装置は一体どうなっているのだろう。

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