縁日のあと

縁日が夜中まで人の足を向けさせた。
昔は投売りの店もあったけれど、
他の市を転戦するためだろうか、
今は、えーいおまけだという声はトンと聞かない。

ともあれ、観音様の最大のご縁日、四万六千日が終った。

いつものことだが祭りの次の早朝は、境内を歩く。
祭りの余熱がこもる境内はどことなく蒸しかえるほどの熱気が
地面から立ち昇っている。
余韻が残る。
人の去ったあとの物悲しさがまたいい。