夢の香り

どの香りが好きですか?

そう聞かれて目の前に置かれていたパフュームの瓶をいくつも鼻を近づけてみた。

何やら甘ったるいの、辛っぽいの、フルーティーなの・・・
これがいい。
そこには#30と書いてあった。

席に戻ると同席の者曰く、ピーチの香りね。

ピーチ・・・
で、目が覚めた。

たわいもない夢なのだけれど、生まれて始めての出来事だったのだ。
夢の中で香りをはっきりと認識したのは初めて。
ついこの間は、初めて味を認識したし。

次は何を認識させてもらえるのだろう。