一番好きな季節

夏生まれのくせに冬が好きなのは、春が大好きだからなのだろう。

外回りを生業にしていた頃は、冬の朝は辛い。言葉に表せないくらい。

一軒目を訪ねるときまで、断られて断られて門前払いされて、まためげずに次に行き、また次に行き、また次に行き、そうこうしているうちに昼を過ぎて、手は感覚がなくなって何時間立つだろうかと思うときにふと顔を上げると寒風にさらされている桜の小枝に目が釘付けになる。

雪が降ろうが、氷雨にあたろうが黒ずんだ枝の先っちょには、春の息吹を感じたら一気に咲こうと桜のつぼみをしっかり膨らませている。そんな姿を見ると、自分の足がさっきまでもう動来たくないよ。と意地を張っていたくせにすっと前に出る。

そんな経験を毎冬毎冬してきたものだから、この季節になると天を見る癖がついてしまった。

寒風のなかに・・・

春。

天気は良いが

風があってさむい、寒い。

こんな日は炭を起こせば暖かい。

香炉に入れる炭団も火をつけるとこれが案外温かいものでつい火を入れてしまう。

せっかく火を入れたのなら・・・

香を焚かないとね。(≧∇≦)


香木は直接火に入れるのはもったいない。

ちゃんと銀葉を使うとしよう。

僕の中の先祖

自分の頭の中には何度もお会いしているような感触があったのだが、
「去年は伺えませんでした」
と耳にする。

しかも、「不動明王を創ってもらってからもう12年ですね」
とまで言われると、

あれ?

だ。
今度は逆に20年くらいお付き合いさせていただいていると思っていた。

まぁ、TONの記憶なんてこんなものだろう。
ますます磨きが掛かっていくことは如実のことだろう。

去年の暮れは、なぜか正月を迎えるには全然高揚感が生れず実に困った。
店の正月商戦への準備は早々に終了してしまったことも災いしているかも。

でも除夜の鐘を聞いて初日の出を見ようと元旦の早朝を走り普段はがらんとした隅田川沿いに人が溢れているのを見ると俄然正月モードにスイッチが入った。

僕の知り合いの神主にちょっと名物神主がいた。

90歳近くまで正月には必ず冷水による禊を、時によっては海中に入ることもあった。
聖職者はこうあっていただきたいと影ながら応援していた。

あまりにモードが切り替わらなければ、水行も一手かと思っていただけに、初日の出と、それを拝もうとする人並みに(何を思うかは別として)あっという間にギヤチェンジさせられようとは。

お日様の力は僕の中のDNAを動かすにあまりあったわけだ。

天照大神の岩戸がくれの故事を思わずにいられなかった。
きっと大御神の光は日本人の心に大いなる力を与えたのだろう。

普段、眠っているくせに、僕の日本人としてのDNAはきっかけさえあればちゃんと機能するようになっているようだ。それはそうだろうなぁ。
僕が生まれるまで、何億、何兆という人の人生が詰まったタイムカプセルが埋め込まれているようなもの。

僕の中の先祖。
僕の中の日本。

侮ってはいけない。
ということを新年そうそう気づかせてもらえたように思う。

あ~~やだやだ。

昨日は警察署にて年末の警戒について会議をした。

年に何回か競技をしているのだが、最近の浅草館内の犯罪の傾向やもろもろを話し合う。

いかにお巡りさん達が日夜頑張ってくださっているか、そういう上に枕を高くして眠れることを確認する上にも大切な時間だと思っている。

相変わらずオレオレ詐欺の被害が多い。
年末年始になると、さらに被害が増える傾向にあるのだそうだ。

オレオレで思い出したが、騙り商法と言うべき大手企業の名前を語ったメールで騙す手口が増えている。
しかも巧妙になっている。

三井住友現行。
カード会社。
楽天。
云々かんぬん
ついに
Adobe。だって。

冗談じゃない。
メールマーケティングという分野は恐ろしい程衰退しかねないだろうと危惧している。

こんなのほほんとしたTONでさえも、新規のメールは一切受け付けなくなった。

商売上困ることもあるのだけれど、一方的に送られてくるメールは全てゴミ箱行きの運命にある。

昔は人を騙すにしても一軒一軒訪ね歩いて、足を棒にしながら額に汗して面会を申し出て、人を騙したのだろう。

騙すという行為は一緒でも、何か同情を買うものがあったよ。

今はどう、キーボードにポンポンと打ち込んで、いや、メール屋からCSVで買ったアドレスと名前を、雛形の文章に自動で落として、一斉メール。下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる形式の今の時代のあんちょこさにはとことん腹が立つ。

そんなことで、くれぐれもメール詐欺には合わないで欲しいと思うTONなのである。

決してメールの添付資料は開けないのはもちろんのこと、かかってきた電話になになにちゃんなの?と答えてはいけないオレオレ詐欺と同じで、メール内に書かれている電話番号にはぜったいに問い合わせしないでね。

ただ、電話をかけて確かめるのは大事なことです。
その際は、相手先の団体をホームページや電話帳でしっかり調べて、正式なその番号に電話をしてくださいね。

あーやだやだ。

ブログのお引越し。

ブログのお引越しを12月に入ると行います。

家賃ただの間借り暮らしだから仕方ないけれどめんどくさいな~

まだ、ウェブログって言われていた時代から慣れたシステムだったんですけどね。

引越しまでに1100万人目のご来店様まで行くのかな・・・。

そこは天のみぞ知るですが、引越し先でもどうぞよろしくお願いします(ペコリ)

心機一転巻き直しです。

この際、肝心のEショップの方も造り変えないとね。

それでいいのだ・・・!

若い時には・・・、と言ってもそんな昔の話ではないのだが。

「TONちゃん糸通して」

おふくろが針仕事をするとき必ず脇に居る僕に依頼する仕事だった。
なんで見えないの?とよく尋ねた。
若い時は両目2.0だった母の依頼が信じられなかった。

けど、今はメガネをかけても見えない僕。

腰が、足が、膝が痛いから歩けない。
相撲崩れのヤクザ相手に大立ち回りもしていた恩師も晩年はまともに歩けなかった。

膝がね・・・

なんでそうなるの?

富士山に自転車を担いで登っていたTONという自信家は信じられなかった。

けど、腰ー膝を繰り返し痛めては、階段を上り下りにも苦しむようになった。

あの~人が、あの~~~誰だっけ。
年寄りの口癖。顔は思い出すんだけど、名前がね~
母親との会話には空気を読む才能が必要だった。なんで名前くらい覚えられないの?

けど、見事に同じことをやっている自分。

自分より若い30歳、40歳の人たちが腕が上がらない、回せない痛くて痛くて・・・

五十肩?何それ? 信じられなかった。
四十歳も五十歳になってもぐるぐる腕を振り回すことも、背中で左右の自分の手で斜めに握手することもなんの苦もなく行えた。

けど、右手が最近回らなくなった。痛くて。

老化というとわだかまりが自分の中にあるのだけれど、間違いなく先人たちの痛みも、苦しみもトレースしている自分。

信じられないくらい同じことをやっている。

あと何が待っているのだろう。

手が痛いし痺れるから自転車(スポーツ車)に楽しく乗れない。

やだやだと思えばほんとうにやだーー!なんだけど、このことに出会えなかったら、気づかなかったら、
人として相手の痛みがわからない中途半端な人間になってしまったかも。

だからそんな中でも、あたらしいことにもチャレンジしている。
できないなりに今の現状を楽しみにもしている。

ちゃんと巡り巡ってくるもんだと関心もしている。

だから、それでいいのだ・・・

白黒の世界

僕が写真に興味を持ちだしたのが高校一年の時。

自分の街に当たり前のように走っていた市電が全廃される衝撃を受けて、カメラを片手に全国の路面電車を撮りだしてから夢中になってしまった。

フィルム時代のカメキチにとって、一番のネックは現像代であった。

いちいち現像所に出していたのでは、小遣いがいくらあっても足りないし、人に頼んでいたのでは自分の狙っていた表現に映像が追いつかない。

みんなそうだったと思うが、時を待たず現像の世界に没頭するようになっていった。

風呂場を使って、現像液、定着液を用立てて、少しでも安上がりにするために定着液はミツカン酢を使って・・・台所から拝借していくもんだからお袋に何度嫌味を言われたものか。
おまけに風呂場は使えない、使ったあとは酸っぱい匂いが抜けない・・・etc。

しかし、面白かった。

現像液の温度調節一つ、印画紙の一部だけ温度を上げて映り込みに変化をもたせる、などなどと深みにはまっていったのだが、技術を蓄積する時間もないまま、全紙の依頼まで受けてコンクール用の山岳写真までも手がけた。全紙を受けるトレイはお風呂の利点を生かして湯船を使うなど涙ぐましい努力をしたものだ。

デジカメの時代になって興味を失った。

久々にインスタという遊びをちょこちょこ仕出した。

そこで久々に再開したのがモノクロ処理の世界。

しばらくまたお世話になりそう・・・。


浅草寺内の母子像。満州からの引き揚げは辛かったろうなぁ・・・

今年最後の盆踊り

さて、TONのいる雷門地区では30年ぶりに盆踊りが行われます。

9月に入って急に秋めいちゃったのですが、それはそれ。

サンバが浅草のイメージになってしまったのだけど、浅草の活性に一役買ったことは確かだなぁと思います。

でもね、やっぱり借り物は借り物だもの。
日本には日本の文化がある。しっとりとした日本の文化を楽しんで欲しいし、海外の観光客にそういうイメージをお土産にして欲しいなと思います。

超雨男のTONが関わると雲を呼ぶから、極力でしゃばりすぎずと思うのですが、それはそこお祭りの好きな血がそうさせてくれそうもありません。

秋田県湯沢市もわざわざどでかい絵どうろうを貸して下さり付近一帯に8日から雰囲気を盛り上げてくれます。

雨よフルな!

降らないで・・・・

あ!

999万8000番台・・・

今日中に1000万名様のご来店ですな。

2006年からのブログ(日記は2004年から)積もり積もれば結構な量になります。

だれが1000万人目を踏んで下さるかはシステムがないのでわかりませんけど。

ありがとうございます。

そしてまだまだお付き合いくださいね。

改めて・・・

改めてみる。

いろいろ訳あって念珠堂のEC(インターネットショップ)サイトを全て紙ベースに打ち出した。

これが1996年から20年続けてきたEC念珠堂の全てだ。

20年の中で商売抜きで多くの方に伝えたいテーマを事細かに調べ込んだもの。

確実にこの商品ならと思って制作したものも、チョイスしてきたものも、こうなったらいいなと夢を語ったもの、みごとに失敗作に終わったもの・・・一ページ一ページどれも愛着がある。

意地でも自分の手で積み上げてきた。

改めて見てみると、分厚いカタログだ。

なんと言ったらいいのだろう。

想いなぁ・・・・