このところ我が家の水曜日は、TSUTAYAの日となっている。
「いく?」
「いく!」
ほぼ阿吽の呼吸だ。
上さんを誘って自転車でスイっと借りに行く。
かって知ったるで赤提灯の裏道を抜ければ、ブロードウェイに出る。
貸し出し半額の日となれば、店内のクーラーも利かないほど熱気に包まれている。
この日借りたのは、藤田まこと主演の「明日への遺言」。
http://www.cinematopics.com/cinema/works/output2.php?oid=8132
映画を観たかったが、忙しくて観そびれてしまった。
前評判だけで、なんとなく消えてしまった感がある。
DVDが出たらすぐに借りようと思っていたのだ。
前置きが長い戦記物が多い中、それは実に淡々としかも
実録的に創りこまれていて、遊びがほとんどない。
歴史映像というとオーバーだが、それに近いものを感じた。
シリアスなストーリーにともに観ていた
子供たちは次々にテレビの前を離脱。
ブッシュによく似た被告側弁護士を演じていた役者が
スチーブ・マックウィーンの息子だったり、脇を固める役者も抜群によかった。
役者家業もこれが最期とこの映画に臨んだ藤田まことの演技が群を抜いてよかった。
靖国神社に15年通い続けても近代史はまだまだわからないことばかりの
戦後っ子のぼくには、新しい発見も少なからずあった。
BC級戦犯への戦勝国の扱い、
そして国内の論調、国民の目線を今一度考えさせられた。
その一点だけでも、
「明日への遺言」は僕にとってその名のとおり
書き残しつまり遺言だったように思う。
ただ、「はい。受け取りました」と自信を持って言えるだろうか・・・。