紐房の研究中。
ぐるぐる正絹紐を四つ編みの下で巻いてっと・・・
手を動かしていると、時間の経過を忘れるから・・・
お客様を無視してしまうから店ではできない。
と重いながらも、つい手を動かして何か手先で創っている。
高校時代、弓道部に所属していた。
矢を射るのは飯より好きだったけれど、それ以上に熱を入れて道具創りに熱中していた。
弦に油を切らさないための手のひらサイズのわらじ作りは、弓をやる人ならお手の物と思うが、そのうち雪駄代わりの本格的なわらじも作っていた。
道着を針と糸を駆使して自作し悦に入っていた。
中でも夢中になっていたのが、矢を入れるための矢筒を自作すること。
そういえば、矢筒は荷造り用の紙紐を懸命に巻いていた。
ちょうどこんなふうに。
念珠づくりが本職になった今、短期を起こすこともなくこつこつ巻いていられるのもこのときの修練?が今に生きているのだろうか。
三つ子の魂だ・・・
今にして思うと、自分の預かり知らないところで、天命と言うのはちゃくちゃくとその方向に向いて動かされている気がする。
人は、そういう捕らえ方をする人を運命論者というのかも知れない。
でもね、そう思ってしまうのだから・・・
しかたないだろう。