何だか匂う

朝、家を出ると、
「ムム、臭い」
なんとなく臭い。

店までの道すがら
「やはり臭い」

店の開店準備をしている最中も
「なんでえ?臭い」

下水の匂いに思えた。
うろうろと辺りを物色するが
先程の雨で下水が逆流した感じにも思えない。

表通りまで出てみるとさらに臭い
自転車を引っ張り出して本格的に調査する。

風上に臭いの元がありと踏んで、走っていくと
どうやら、墨田川のほうから風は吹いている。
ムッとする湿り気のある悪臭が、確かに吹いてきている。

吾妻橋の橋上から下を覗くと、
川面が黄河の如くによどんでいる。
これか。

何のことはない、ヘドロの臭いかと、合点がいった。

ボラも遡上する川に再生してきたけれど
ちょうど、強雨でかき混ぜられた格好で、
みごとに、本性がさらけ出された感じに映る。

壊した自然を元に戻すというのは、並大抵の努力じゃできないなと
改めて教えられた、今朝の教訓だった。

お遍路用品にニューフェイス。準備は、着々。

自分がいつか自転車でお遍路に行くために
こつこつ準備をしていると
ふしぎなもので、

むこうから、準備に加わっていただける。
現在、手元にある地図も少し古いなあと思っていると、
ガイドブックの版元から、「念珠堂さまのお客さまから紹介されました」とばかりに
60冊送ってくださった。

もちろん委託ではあるから、売れた分ちゃんと
版元に支払わないと、縛に付くことになってしまうが。

「四国八十八ヶ所霊場早道ガイドブック」と表題にあるとおり
寺院紹介
詳細案内
経文 

と、懇切丁寧に編集されている。
使いやすそう。

あとは、出かけるチャンスを創りだすことだけなのだが…