二天門通り浅草寺に向かうこの参道は、戦後変化した。
特にこの通りは顕著なのではないだろうか。
都電の電停もこの入り口にあって乗降客に利していた。
戦時中に商店街全てに疎開命令が下り、
通りは一変したようだ。
二天門まで百数十メートルの参道ながら、
今は観光バスの常駐するような閑散とした通りとなってしまった。
昔は土産物屋が軒を並べ、参拝客の滞在を促していたであろうに。
最近の話題は、この通り右手に、新東京タワーが誘致されるはずだった。
残念ながら墨田区に譲りはしたものの再考が望まれる。
すずらん灯も時代を感じさせる。
若い人にはかえって新鮮に見えるかもしれない。
未だに参道入り口を示し続けているところが、
胸にキュンとくる。
柱部分に「昭和三十三年再建」とある。
僕が3歳の時に再建か…
この年に空襲で消失した、本堂が再建された。
それにあわせて再建されたのだろう。
人工石の表面のコンクリートは洗い剥がされ、
時の経過をしっかり伝えてくれる。
ややもすれば、気づかないで通り過ぎてしまうだろう。
この通りが、川岸から石畳で二天門まで整備されたらいい
プロムナードになるだろうに・・・
と思うのは僕だけではないだろう。