写経

ホームページにこられるお客様の解析をしていると、
キーワードで写経が多いのに驚く。

少し前は、念珠や数珠が大部を占めていたのに・・・

写経がマスコミにもてはやされて、
さかんに、雑誌や新聞に取り上げられたのは3年位前のこと。

表向きの流行が過ぎると、マスコミは、見向きもしなくなった感がある。

が、どっこい違うんだなあ。

盆提灯を見ると思い出す。

盆提灯に明かりが入ると
夢幻を感じる。

と同時に、「ほっ」と、僕の心が一息入れる音が聞こえる。

癒される。

この仕事を始めた頃、ある出逢いがあった。

仕事一筋の男性だった。
お仏壇を購入してくださり、お伺いすることになった。

その方は、奥様と二人暮しだった。
ただ、人と違うのは、奥様は意識がなかったということであった。
仕事一筋の企業戦士だったご主人は、
家庭を顧みる余裕すらない中、奥様が、家を切り盛り
典型的な企業戦士の家だった。

ある日、その奥様が倒れられた。
会社を辞め、自宅療養を余儀なくされた。
そんな時に出逢わせていただいたのだ。

初めて伺ったときも、寝たきりとなられた奥様を
かいがいしくも一人で、お世話されていらっしゃった。

二度目の訪問時は、仏壇を納めたとき。
同じような光景を横目に見ながらも
なにより意識のない奥様の下の世話までなさりながら、
ご主人は嬉々としてお世話をされていた、その働きように
心底感動した。

その数年後、
あまりにも急な昇天であった。

弔問にお伺いした。

内心、大変なお勤めから開放されたことで、
多少はホッとされていらっしゃるのでは?

などと、心のすみに思いを持っていた僕は、
心から侘びを入れなければならなかった。

正直、恥ずかしかった。
認識を改めさせられることとなった。

ご主人は四十九日間を文字通り「裳」に服しておられた。

線香を24時間いや、49日間切らすことなく焚き続け、
家を空けることはなかった。
天国の妻に聞かせて上げるのだと言い、
仏教書を読みふけっていた。

そんな薄暗い部屋の中に、
霊前灯の明かりが薄ぼんやり周りを照らしていた。
印象的だった。

亡き妻に手向ける夫婦の絆を見た。

励まそうと訪ねた僕のほうが、胸を熱くさせられ、
ひとつ灯火を持ち帰ることとなった。

盆提灯

ようやく盆提灯が店頭に並んだ。
いつも遅れに遅れて、
6月の中旬以降と言うことが多かったのだけれど、

今月は、何とか…曲がりなりにも…
僅かなりとも…
第一日曜前の展示に間に合った。

5月中旬にはお客さまが、
盆提灯の確認にいらっしゃるのだから、考えると遅いくらいなのだ。

年々仏壇店から消えていく盆提灯。
ホームセンターやデパート、人形屋など販売チャンネルが増えているから、
以前のような勢いがないからなのだろう。

けれど、仏壇店が先祖供養の専門家なのだよと考えると、
店頭から消えることは、意地でも続けて欲しいのだ。

感動

お客様に心配りするのは、
商売の基本中の基本。

じゃあ、お客差に心配りされることは・・・
言葉が出なくなる。

感動(涙)さ。

お直しのご依頼をいただいて、念珠が届いた。
何日か前のこと。

今日、お直しが終って、返送する為に改めて、
同梱されていたお手紙を読んでいると、

便箋の挿絵かと思っていたそれが。

本物の桜の花だったことに気づいた。

ボンドで、便箋に貼ってくださっていたのだ。

そんな心使いが、本当に心に沁みた。

学ばなきゃあ・・・な。

僕へのごほうび

というのは、冗談なのだが・・・
平玉は自分の腕に留まっていた事がない。

生命樹も右に同じだ。
製作依頼は、よくあるのに、
触感を自分が知らないのは情けない。

ということで、こうなった。

彫り玉も使用していくとどうなるか、
その状態の変化を調べたいのと、

まあ…何より、龍が好きであることに他ならず、
ということで制作してみました。

親玉には、竜彫り14mm玉を使用し、
6mm玉に梵字の大日如来を二天に使用。
いずれも本水晶。
主玉は、生命樹の平玉54玉で仕立て。
ブラスト加工なので、龍も深く彫りこまれている。

(梵字はレーザー彫り)

さて、ひと夏越えたら、どう変化するかな・・・
中糸に使用しているシリコンゴムの状態もどうなるものか、

楽しみです。

ローズアメのみかん玉

新商品
ロ-ズアメジストながら、みかん玉


9×6㎜玉使用です。11000円

ルチールながら安価。

え!っという価格でできました。
今、高いですからね。
何本できるかな・・・


8㎜玉使用です。

ジンクス

無事、お仏壇の納品完了。
数日前の嵐がうそのよう。
晴れ渡り気持ちのよい納品日だった。

自慢じゃないのだが、
仏壇の納品時に雨に降られた経験は、一度たりともない。
仕事をはじめて四半世紀たつが、一度もである。

最近は、少なくなったけれど、
お仏壇を家に迎い入れる日には、
施主さんは、
山海の珍味を用意し、
赤飯を炊いて待ってくれたものだ。

我が家に仏様(本尊という意味での仏様)を迎い入れれた日。
という意味と、

今の自分を生み育んでくれた、
そして、護ってくれているご先祖様のお家が新築された。
という意味で、本当にめでたい日なのだ。

今を生きる自分たちの家を新築するときですら、

酒宴をもうけて祝うほど、めでたいのであるから、
ご先祖の家が新築されて、祝わない法はないだろう。

そんな大切な日が、お仏壇の納品という記念日なのである。
めでたい行事なのだから、雨もそのときは少し遠慮して、
お日様をにっこり出してくれるようにさえ思えてならないのである。

長雨の時期でも、台風の最中でも、幾度納品したかわからないが
ただの一度も雨具を用意したことはない。

台風の最中納めさせてもらったときは、家に着いたとたん日が差した。
風も止んでしまった。
そして、家にお仏壇を納めたとたん、
思い出したように雨はドッと振り出した。

台風の目に入ったんだと思えばそうなのであろう
が、それは結果論である。

それを計算し、目論んで出かけたわけではない。

単純に、ご先祖様が喜んでいるのさ。
と思うほうが、至極わかりやすいではないか。

できるだけ、ジンクスは切れないことを願っている。

天然石龍彫りストラップ

龍の彫りを10mmのトラメ石の玉に施しました。
飾り玉を使ってストラップに仕立てました。
けっこう迫力があって、開運のお守りらしいかな。