実に幻想的に映る。
ここは浅草ビューホテル。
ここからの眺望はその名にふさわしく、正にビュースポットだ。
どこかの画家の油彩画で見た、バベルの塔に似ている・・・
バベルの塔とは旧約聖書に出てくる天に届かんととする巨大な塔のことで、
神を越えようとする人間の虚栄心、驕りの象徴であり、そんな人間に失望した神様は塔の完成を許さなかった。実際に歴史的事実として遺構を探索した歴史学者もいたそうだが、歴史的事実かどうかより、人間の心のあり方として学ぶ部分はありそうに思った。
一部の学者は電磁波問題に対する懸念をあげているものもいるとか、また何故、今、地デジにしないといけないのか(もちろん周波数のバンドの有効利用という考えがあるとは聞いているが)、また東京タワーでもいいじゃないかというようなこと等など、少数意見も過誤できないことのような気もするのだけれど。
そんな意見を飲み込むかのように下町の風景の中から、突如として突き出した格好は何とも不思議な風情を醸し出している。
ここからは見えないけれど、タワーの足元では、町並みや商店が次々に衣替えを始めている。期待と不安が渦巻いて見える。
純純下町の横丁が再開発という荒波を利用して発展しようというのだろう。
いろいろな思いを飲み込んでいると思うから、僕にはついそんな見方になってしまうのかもしれない。
単純にきれいだなあ。で済ませたらいいのにな。