残蝋(ざんろう)

ずっと以前、お寺の悩みを御用聞きしていた頃、お寺で使うローソクの残蝋の処理に困っていると言うことを知り、ならばそれを燃やすローソク型のケースをと販売していた時期があった。
残念ながらローソクには融点の違いという事と、カーボン(要するにスス)が燃焼させる芯にこびりついてしまい燃えにくくさせてしまう難点に泣いた。
やっかいな問題。
冬場だけローソクの販売に力を入れようと毎日燃やしていると、お寺ほどではないにしろ、結構な量の残蝋が出る。
なにかよい方法はないかなと考えたが、木綿の糸を芯にして残蝋を深鉢に詰めて燃やすのが一番早い方法とあいなった。

これが結構な熱量を出す。
ちょっとした暖を取る事ができる。

これから更に寒くなったときにはこれはよい助け船になるかもと思うのは僕だけだろう・・・か。

ともあれ、炎にはF分の1ゆらぎの癒し効果があると何かの本に書いてあったが、正直認めざるをえない。
このところ毎日、蝋燭の炎の幽玄さに魅了させられている。

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