めがね

ついに逝ってしまった。
あ~~ぁ。惜しい奴を・・・

しかも正月早々…

老眼鏡君。

突然目が眩んだ。
左右の目のバランスが一瞬にして崩れた。
どこか頭の血管が切れたのかと思ったほどだ。

二本の指でメガネの上から左右そーっと当ててみる。

ない。ないない。

あるはずのレンズがそこにない。しかも右側だけ。

そして、フレームが見事ポッキリと折れていて、情けなくぶらぶらしているのが解った。

嗚呼、思えば十数年間、極限の使用によくぞ耐えてくれた。

あるときは布団に巻き込まれ、あるときは洗濯機の渦にもまれ
あるときは尻の下に、足の下に、原型を留めないほどに変形しながらも
よく僕についてきてくれた。

そして・・・

ついにその日はやってきた。突然。

平成20年1月8日午後12時30分 
原点回帰の20年。敏の初めの1月。末広がりの八日

再出発にはとても数字並びの良いこの日が、君を送る日になろうとは…
でも天寿を全うしたと思う。多少の酷使はあったかもしれないが…

メガネに天国があるとしたら、きっとそこの住人になるだろう。
できるなら今一度復活を遂げて欲しい。
が無理は言わない。

主人をサポートし続けた君に感謝の言葉を送りたい。

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