子供の頃「しちくさ」と読んで、大笑いされた。
「せりナズナごぎょうはこべらほとけのざすずなすずしろ」
どこで息継ぎしていいのかわからず、呪文のように覚えた。
「じゅげむじゅげむごきょうのすりきれかいじゃりすいぎょの・・・」
おんなじことだ。
それが何を意味するのか、さっぱり解らないけれど、
ありがたい言葉を覚えたようなそんな優越感に似た気持ちになった。
覚えることに意味がありそうで、七草=質草=じゅげむ…=まじない
と連鎖反応的に頭の中で回路ができてしまっている。
母親が昔、七草の歌を歌ってくれた記憶がある。
「七草なずな唐土の鳥が・・・」
いつも途中で「忘れちゃった」とぼかされてしまってちゃんと最後まで聞いたためしがない。だからこれも何を意味するのかさっぱりわからない。
ちなみに、せりは芹。なずなはぺんぺん草。ごぎょうは母子草。はこべらははこべ。
ごぎょうはタラピコのこと(これは知らなかった)。
すずながかぶで すずしろが大根ということは最近知った。
まあ現代っ子(どこが子供だと怒られそうだが)はこんなもので…
街をあるいていても、せりも見ないし、はこべも見ない、ぺんぺん草も見つからない。
子供頃は、ちょっと土手に行けばいくらでも摘んでこれたものが、
いかに自然が遠くなった感がある。
せめて呪文だけでも記憶しておかなくちゃ
と思うのだ。
今日は、七草粥を作ろうかな。