仲良くしてくれているお客様が「四国霊場の先達になったよ」と
店に報告方々、新たな注文の為、来店してくださった。
先達の免状と共に手渡される朱の錫杖を拝見した。
本当に一生懸命巡礼をされてきた方だから、
さぞ感無量かと思いきや、嬉しさはもちろん隠せない部分であるけれど、
しっかりとマイナス部分を把握してきていた。
「今度あの寺に行ったときに、同じ状態なら忠告しておかなければ」
民間の意識をもって寺を見るそんな意識がビンビン感じられた。
先達にしても、他を差し置いて我も我もの気配りできないものも多いから
と先達らが集まる会において、これまた素朴に感じた感触を
置き土産にしてくれた。
「仏彫っても魂入れず」であってはならないこと、
何に対しても共通することだ。
今更ながら心に響いた。