オーダーの仏像を彫るため、どうしてもラフを起こさないといけない。
いつものことだけれど、なかなかエネルギーのいる作業だ。
うちにお客様から、依頼を受けるときは、
おおむね、 どこにも行く場がなくなって、いよいよとなり、
相談に来られる場合が、圧倒的に多い。
ということは、彫る対象が難しいか、
難しい割には予算が限られていらっしゃるか、
要するに他では、断られ、でも、どうしても彫りたい
という方がほとんどだ。
いうまでもなく念珠堂ファンのお客さまは、もちろんのことである(^^;
少し前に、お受けした仏像も、、
亡きお母さんを写実的に表現する。
これは、実にエネルギーが必要。
「思い込む」というものすごいエネルギーだ。
お客様以上に惚れ込まないと出来ない。
見れば、昭和30年頃の写真なので、
細かいデティールは、
書き起こさないと彫りに回せない。
これまた懐かしい「割烹着」に「ねんねこ」「和服姿」。
これは、忘却のかなたにある映像だ。
割烹着なんて、どういう構造だったっけ
てなぐあいで、うすぼけた記憶をたどるが
なかなか、形にならない。
3丁目の夕日を見直し、資料を集め見比べ…
早朝、チャングムの30話を見ながら
デッサンをおこし終えた。
ようやく完成。
すこしだけ、ホッとした。