やっぱり縁かな・・・

オーダーの錫杖が中仕上がりされて今日手元に届いた。

欅(けやき)の丸太から切り出し、
テーパーをつけ錫杖本体をつけやすいように河口する。
石突用の段差加工をし、
摺漆(すりうるし)をかけた。

摺り漆は専門の塗師(ぬし)しかできないのでしかたないとしても
欅の丸棒を切り出すのは何とか価格を抑えて作ることができた。

完成するまで冷や冷やしながら待ったが
ドキドキしただけの甲斐はあった。
自分でも欲しくなる仕上がりであった。

あとは書き入れる文字の確認をしようと
施主のMさんに電話をしないと・・・
と思っていたら、
本当に突然ご本人が顕れた!ではないか!!

しかも文字見本をお持ちになって。

「縁」を絵に描いたような出来事。

でもね、なんとなくそんな気もした。

こういうことは、僕の身の回りでは日常茶飯事の出来事なのだ。

だからいやでも「思い」は軽々しく扱えない。
思うことは実体のないことではないのだ。
すでに実体が伴うことなのだ。

だから、「思うこと」は、丁寧に扱わねばと思う。

すっかり忘れてた

自転車もほぼ準備できた。
朱印帖とTさんからいただいた片道の乗車券もOKだ。

だけど何か足りない・・・
足りない・・・

足りない・・・

そうだ。
写経だ。

人には「忘れないで下さいね」なんて言っているのに、
すっかり自分で忘れている。

今から般若心経を34枚書くにはちょっと時間がない。
(溜め込んだものはあるけれど、巡礼に行く気持ちを込めてはいないからボツだ)

じゃあ・・・どうしよう。
ということで、急きょ白羽の矢を立てたのが、

延命十句観音経の写経。

四十二文字の写経なれど、十句観音経の功徳は測り知れないことは知っている。
これにさせてもらうことにした。
観音霊場でもあるし。

いつでも飛び出せるようにひたすら書こう。